【開催報告】東北大学グリーン未来創造機構シンポジウム&BOSAI人材育成プログラム@福島・南相馬BOSAI人材育成プログラム@福島・大熊を開催しました(2025/7/11.12)
2025年(令和 7 年)7月11日(金)南相馬市民文化会館「夢はっと」および12日(土)大熊町産業交流施設 CREVAおおくまの会議室において,東北大学グリーン未来創造機構シンポジウム&BOSAI人材育成プログラム(主催:東北大学 グリーン未来創造機構),共催(南相馬市,東北経済連合会,大熊町)が開催され,学内から多くの教職員,学生が参画しました。
本学では、「FUKUSHIMA サイエンスパーク構想」(注)を推進しており,そのプロジェクトの一環として、福島県浜通りから世界へ発信する 「BOSAI 人材育成」に取り組むもので,学生や研究者に留まらず,一般からも幅広い世代を集め、東日本大震災の教訓や災害対応を学び,将来的には福島国際研究教育機構(F―REI,エフレイ)や国内外の大学,地元住民や企業などとも連携していくことを企図しています。
本シンポジウムでは、浜通りで取り組んでいる研究を紹介するとともに、BOSAI人材育成プログラムワークショップでは、BOSAI人材像や教育プログラム等について議論しました。
【1】東北大学グリーン未来創造機構シンポジウム&BOSAI人材育成プログラム in南相馬
【開催日時】2025年7月11日(金)12:30~16:30
【開催場所】南相馬市民文化会館「夢はっと」 (https://yumehat.or.jp/)
挨拶 湯上浩雄(東北大学理事・副学長/グリーン未来創造機構長)
来賓 門馬 南相馬市長 挨拶
浜通り地域における本学の活動紹介 今村文彦 東北大学副学長,グリーン未来創造機構副機構長,福島復興支援室長
話題提供
・「南相馬市の現況と発展に向けた取組」 遠藤一祐(南相馬市復興企画部イノベーション政策課・課長補佐)
震災後の人口動態や復興状況、産業・教育政策等についての報告
・「レスキューロボット」田所諭(東北大学タフ・サイバーフィジカルAI研究センター・特任教授)
災害対応や廃炉作業にも使用するレスキューロボットなどの先端研究についての紹介
・「福島原子力災害被災地の復興まちづくり研究」 東北大学公共政策大学院2024公共政策ワークショップ1-D学生
南相馬市小高区をフィールドとした復興まちづくりに関する政策提言(福祉・教育・雇用創出等)を披露
・「東経連ビジネスセンターによる活動紹介」 西山英作氏(一社)東北経済連合会常務理事
東経連ビジネスセンターが行っているスタートアップ支援等に関するご紹介
・ワークショップ(ディスカッション) 「福島浜通りから世界へ発信するBOSAI人材とは」
ファシリテーター:齋藤玲(東北大学大学院情報科学研究科・助教)
「福島浜通りから世界へ発信するBOSAI人材とは」をテーマに、学生・自治体・地域住民それぞれの視点から活発な議論が交わされました。
【2】BOSAI人材育成プログラム in大熊
【開催日時】2025年7月12日(土)12:30~16:30)
【開催場所】大熊町産業交流施設 CREVAおおくま (https://okuma-creva-kumasun.jp/creva-okuma/)
挨拶 柴山明寛(東北大学グリーン未来創造機構/災害科学国際研究所)
来賓ご挨拶 新保隆志(大熊町・副町長)
話題提供
・「浜通り地域協定5市町における東北大学の活動の紹介」 小野寺秀明(東北大学グリーン未来創造機構・特任教授)
・「大熊町のゼロカーボンに向けた取り組み」 桑形和樹(大熊町役場ゼロカーボン推進課)
大熊町のスマートコミュニティやZEB建築、非常用電力供給による防災性向上等の先進的取組の紹介
・「大熊町立学び舎ゆめの森の活動紹介」 南郷市兵GM(校長・園長)
探究的な幼小中一貫教育と防災学習の融合についての報告
・BOSAI人材育成プログラムに関する紹介 齋藤玲(東北大学大学院情報科学研究科・助教)
・ワークショップ(ディスカッション)「福島浜通りから世界へ発信するBOSAI人材とは」
ファシリテーター:齋藤玲
現場でのフィールドワークや多様な学習方法を融合させた教育プログラムに対し、学生達の意欲的な発言だけではなく,行政・企業関係者から積極的な意見が寄せられました。
2日間にわたる本イベントは、福島浜通りが直面するリアルな課題と、大学が持つ最先端の知見、そして多様な参加者の熱意が交差する、まさに「共創」の場となりました。災害からの復興は、単に元に戻すことではなく、新たな価値を創造し、よりレジリエントで持続可能な社会を築くプロセスです。当研究所は、災害科学の知見を基盤として、この「BOSAI人材育成プログラム」を引き続き強力に推進します。現場での学びと多分野の連携を重視し、福島の復興、ひいては世界の防災・減災に貢献できる人材の育成に尽力してまいります。
注: 社会価値創造のために多彩なアクターが共創するイノベーション、エコシステム、スタートアップ創出に関する本学の実績によるアントレプレナー教育など、本学のサイエンスパーク※における社会共創事業を、福島県浜通り地域にも展開しようとするもの。
【参考URL】
※ グリーン未来創造機構HP:開催案内(https://www.ggi.tohoku.ac.jp/2025/06/26/1860/)
※ 東北大学FUKUSHIMAサイエンスパーク基金(https://www.kikin.tohoku.ac.jp/project/support_the_project/fukushima)
※ 東北大学サイエンスパーク事業(https://sciencepark.tohoku.ac.jp/ )







